卵子と精子の違い
2025.01.29
妊娠するために卵子は最重要なのですが、精子も同様に重要です。
ここでは、卵子と精子の違い、卵巣と精巣の違いを説明していきます。
卵子と精子
卵子
卵子は、女性の卵巣で育つ細胞で、毎月1つが排卵されます。卵巣には、生まれた時にすでに一生分の卵子が蓄えられています。卵巣は、いわゆる卵子の貯蔵庫です。
この卵子は、排卵後約24時間しか寿命がありません。
精子
一方、精子は男性の精巣でつくられる非常に小さな細胞です。精子は、とても特殊な細胞で、持ち主の体を離れて自力で動くことができます。寿命も長く、女性の体内で約3〜5日間生きることができます。精子の状態は年齢や生活習慣、ストレスに大きく影響されますが、生涯にわたって日々つくられ続けます。精巣は、いわゆる精子の製造工場です。
卵子と精子の違い(比較表)
卵子 | 精子 | |
---|---|---|
発生場所 | 卵巣 | 精巣 |
数や量 | 生まれた時に一生分を蓄えている(約100万個) | 生涯にわたって毎日数百万単位で生成される |
寿命 | 排卵後約24時間 | 女性の体内で約3〜5日間 |
動き | 自ら動くことはできない | 自力で移動可能(尾部を使って泳ぐ) |
役割 | 遺伝子の半分を精子から受け、卵子の遺伝子と融合させ受精する | 遺伝子の半分を提供、卵子と結びついて受精する |
卵子も精子も、遺伝子というヒトとなる設計図を半分ずつ持っています。
精子が卵子に入ることでヒトとなる設計図ができるのです。
女性は、男性から遺伝子の半分を預かり自分の子孫となる赤ちゃんを育んで産み、男性は女性に遺伝子を預け、自分の子孫となる赤ちゃんを産んでもらいます。
卵巣と精巣
卵巣
卵巣には、原始卵胞があります。原始卵胞は、生まれる前に卵祖細胞(卵子になるおおもとの細胞)から発育し、第一減数分裂を始めた細胞です。減数分裂を始めてしまっているので、もう数を増やすことはできません。原始卵胞を使い切ったら、閉経が訪れます。
卵子として排卵されるとき、第一減数分裂が完了し、その証拠が第一極体に見られます。
極体は、減数分裂の際に放出される卵子の核の半分です。
第二減数分裂は、受精時に精子が進入することでスイッチが入ります。精子と受精する過程で第二減数分裂は完了し、胚となります。胚には第二極体が放出されています。
精巣
一方、精巣には精祖細胞があります。精祖細胞は体細胞分裂をして数を増やすことができます。そのため精巣では一生、精子をつくり続けることができます。