妊活中はペットや生肉に注意が必要!?トキソプラズマ感染症とは?
2025.04.07

「トキソプラズマ感染症」を聞いたことはありますか?
風邪みたいなもの…?など、なかなかピンとこない方も多い感染症ですが、
実は、特に妊娠初期には少し注意が必要なこの感染症なんです。今回は感染のリスクがあるシーンや、予防のポイントをわかりやすくご紹介します。
妊娠初期の「初」感染が注意!
トキソプラズマ感染症は、寄生虫「トキソプラズマ・ゴンディ」によって引き起こされます。妊娠中の初感染が問題視される理由は、「妊娠初期に初感染する」とお腹の赤ちゃんに影響が出ることがあるからです。
しかし、一度感染して抗体ができた人には基本的に心配は少ないとされています。
感染の原因はペットだけじゃない?
トキソプラズマは猫から感染するとよくいわれますが、実はそれ以外にも感染源はあります。
それでは、主な感染経路についてみていきましょう。
猫を介した感染
猫はトキソプラズマが増殖する「終宿主」と呼ばれる動物で、特に野良猫や外で活動する猫のリスクが高いとされています。猫の糞に含まれるトキソプラズマが感染源となることがありますが、家庭内で清潔に飼育されている猫の場合、感染のリスクは低いとされています。
飼い猫は、猫のためにも生まれてくる赤ちゃんのためにも完全室内飼いをしましょう。

生肉の取り扱い
猫以外に注意が必要なのが生肉です。トキソプラズマは牛や豚の肉にも潜んでいることがあり、十分に加熱されていない生肉や、それを扱った後の手からも感染する可能性があります。
生肉の扱いに気を付け、調理前後にはしっかり手を洗いましょう。

土いじりやガーデニング
野外でのガーデニング作業や土いじりでも感染することがあります。特に野良猫が出入りする庭や畑では、猫の糞が混ざっている可能性もあるため、ガーデニング用の手袋を使用し、作業後には必ず手を洗うようにしましょう。

妊婦が気を付けるべき感染予防
日常生活でトキソプラズマの感染を防ぐためのポイントをご紹介します。
猫のトイレは清潔に
猫を飼っている妊婦さんの場合、猫のトイレ掃除はできるだけ他の家族に任せるのがベストです。
もしご自身で行う場合は、使い捨て手袋とマスクを装着し、使用後はゴミ箱へ。
掃除後は石鹸と流水で手をしっかり洗いましょう。

生肉や半生肉は避ける
妊娠中は生肉やレアステーキなど、十分に火が通っていない食品は避けるのが無難です。
日頃の食事や外食、バーベキューでも、しっかり火が通っているものを食べ、調理では肉の中心温度がしっかり上がるように気を付けましょう。

ガーデニングの際は手袋を
土に触れる作業では手袋を使い、作業後の手洗いを忘れずに。畑仕事などでもリスクがあるため、農作業を行う方も注意が必要です。

トキソプラズマ感染症は、ペットを飼っていない人にも関係がありますが、適切な対策を取れば過度に恐れる必要はありません。
日常生活の中で少し気をつけることで、感染リスクを下げることができます。
これからパパ・ママになるふたりだけでなく、その家族、みんなが安心して生活できるよう、予防のポイントを押さえておきましょう。