COLUMN
コラム・調査レポート
【妊娠するために】食事の栄養バランスが重要!
2025.03.31

妊活中のカップルにとって食生活と栄養バランスは、妊娠力をサポートするための大切な要素で、これに妊娠初期や胎児の発育に必要な栄養素も意識することが大切になってきます。
たんぱく質、葉酸、鉄分、カルシウム、オメガ3脂肪酸といった栄養素を積極的に摂ることで、健康な妊娠を迎えるための準備をしましょう。
「たんぱく質、葉酸、鉄分、カルシウム、オメガ3脂肪酸」は足りてる?
妊娠しやすい体づくりには、栄養バランスを考えた食事が不可欠です。
妊娠準備には次の栄養素が特に重要とされています。
- ■ たんぱく質
細胞の成長や修復に必要不可欠な栄養素で、母体の健康と胎児の発育を支えます。魚、肉、卵、大豆製品に多く含まれます。たんぱく質は、体に貯めて置けないので毎食摂ることが重要です。 - ■ 葉酸
妊娠初期に欠かせないビタミンB群の一種で、胎児の神経管形成に役立ちます。緑黄色野菜や豆類に豊富ですが、妊活期にはサプリメントからも積極的に摂取しましょう。 - ■ 鉄分
胎児と母体の酸素供給に重要で、不足すると貧血を引き起こす可能性があるため、レバー、赤身の肉、ほうれん草から摂取しましょう。ただし、鶏や豚のレバーにはビタミンAが非常に多く含まれていますので、過剰摂取(継続的に大量に食べる)にならないように注意しましょう。 - ■ カルシウム
胎児の骨や歯の発育に重要で、牛乳や乳製品、小魚から摂取できます。 - ■ オメガ3脂肪酸
胎児の脳の発育に役立つ不飽和脂肪酸で、青魚やナッツ類に豊富に含まれます。
栄養素 | 主な働き | 含まれる食品 | 1日の摂取量 |
---|---|---|---|
たんぱく質 | 細胞の成長と修復 | 魚、肉、卵、大豆製品 | 妊娠前 50g 妊娠中 60g |
葉酸 | 神経管形成、胎児の発育促進 | 緑黄色野菜、豆類 | 妊娠前 400μg 妊娠中 600μg |
鉄分 | 酸素供給、貧血予防 | レバー、赤身の肉、ほうれん草 | 妊娠前 10mg 妊娠中 18mg |
カルシウム | 骨と歯の発育サポート | 牛乳、乳製品、小魚 | 妊娠前 650mg 妊娠中 700mg |
オメガ3脂肪酸 | 脳の発育促進、炎症軽減 | 青魚、ナッツ、種子類 | 妊娠前 1.0g 妊娠中 1.4g |
抗酸化作用
妊活中はとくに抗酸化作用のある食品も意識的に摂取することがお勧めです。抗酸化作用とは、体内の酸化ストレスを軽減し、細胞の健康を守る働きです。これは酸化ストレスに弱い卵子や精子の健康維持にもつながり、妊娠力のサポートにつながります。抗酸化物質としては、ビタミンCやビタミンE、ポリフェノール、カロテノイドなどが代表的です。これらは果物や野菜、ナッツ類、ベリー類に多く含まれます。
抗酸化物質 | 主な役割 | 含まれる食品 |
---|---|---|
ビタミンC | 免疫力向上、酸化防止 | 柑橘類、キウイ、ピーマン |
ビタミンE | 細胞保護、血行促進 | ナッツ類、アボカド、ホウレンソウ |
ポリフェノール | 活性酸素除去、炎症軽減 | 緑茶、赤ワイン、ダークチョコ |
カロテノイド | 免疫力サポート、細胞保護 | ニンジン、かぼちゃ、トマト |
酸化ストレスを減らすために「やめるべきこと」
- 1.喫煙 タバコは酸化ストレスの大きな原因です。喫煙によって体内に大量の活性酸素が発生し、細胞にダメージを与えます。また、喫煙は妊娠しやすさにも悪影響を及ぼしますので、禁煙しましょう。
-
2.過度のアルコール摂取
アルコールの代謝は肝臓に負担をかけ、体内で酸化ストレスが発生しやすくなります。特に過剰な飲酒は酸化を進行させるため、適量を心がけ、できるだけ控えるのが理想的です。
妊娠中のアルコール摂取は赤ちゃんの健康に影響しますので、今からアルコールを止める準備をしましょう。 - 3.睡眠不足 睡眠不足は体内の酸化ストレスレベルを上昇させ、ホルモンバランスも崩しやすくなります。毎日しっかりとした睡眠を確保し、体の回復を促しましょう。特に妊娠しやすい体づくりには、1日7〜8時間の質の良い睡眠が重要です。
- 4.ストレスの放置 精神的なストレスも酸化ストレスの原因です。長期的なストレスは活性酸素を増加させ、細胞を傷つけるため、適度にリラックスできる方法を見つけてストレス管理を意識しましょう。
- 5.加工食品・ジャンクフードの過剰摂取 加工食品や揚げ物などには酸化された油や添加物が含まれており、これが体内の酸化ストレスを引き起こします。新鮮な野菜や果物、ナッツ類などを多く取り入れる食生活を心がけ、加工食品を控えることで、酸化ストレスのリスクを減らせます。
酸化ストレスによるダメージ

抗酸化物質の動き

妊娠しやすい体づくりのためのチェックリスト
妊娠しやすい体づくりを意識して、ライフスタイルを見直してみましょう。
以下のチェックリストをもとに、自分の生活習慣を確認して、改善が必要な点がないか確認してみましょう。
チェック項目 | チェック✔ |
---|---|
1. 食事・栄養 | |
バランスの良い食事を心がけている | |
鉄分、葉酸、ビタミンD、カルシウムなどを意識して摂取している | |
加工食品やジャンクフードを控えている | |
カフェインやアルコールの摂取を控えている | |
2. 体重管理 | |
BMIが適正範囲内(可能なら20〜24)に収まっている | |
3. ストレス管理 | |
定期的にリラックスできる時間を設けている | |
睡眠時間を7~8時間確保している | |
ストレスを感じたときのリフレッシュ方法を持っている | |
4.運動習慣 | |
運動習慣がある | |
日常生活の中で体を動かすように心がけている | |
5. 健康チェック | |
定期的に健康診断を受けている | |
妊娠に関連する検査(血液検査やホルモン検査、精液検査)を受けた | |
6. 環境・生活習慣 | |
喫煙をしていない、または控えている | |
規則正しい生活リズムを保っている |
ポイント
- ■ 食事・栄養
妊娠に必要な栄養素を意識して摂ることが重要です。葉酸は妊娠初期の胎児の発達に欠かせない栄養素であり、鉄分やカルシウムは普段から不足しがちですので意識しましょう。 - ■ 体重管理
太りすぎや痩せすぎは、妊活に影響するばかりでなく、妊娠後の生活、出産、また赤ちゃんへ影響し、特に痩せすぎの場合は、赤ちゃんの将来に影響することもあるため、健康的な体重を維持できるようにしましょう。 - ■ ストレス管理
ストレスが強いと月経周期や精子の量などに影響しますので、自分なりのリラックス方法を見つけましょう。睡眠時間もホルモンバランスに影響するので質の良い睡眠を得られるようにしましょう。 - ■ 運動習慣
軽い運動やウォーキングで、血流を改善し健康的な体づくりをサポートします。 - ■ 健康チェック
妊娠を望む前に健康診断を受け、必要であれば妊活前検査を行いましょう。 - ■ 環境・生活習慣
喫煙は妊娠に悪影響を及ぼすため、控えることが望ましいです。また、規則正しい生活はホルモンバランスの維持に効果的です。