COLUMN
コラム・調査レポート
精子に影響が出る⁉妊活するなら禁煙をしよう!
2025.02.17

タバコは、すぐやめる!
最近、多くの人が利用する施設などでの屋内喫煙は原則できなくなりました。屋外でも喫煙所が設けられ、喫煙者だけでなく、望まない受動喫煙についても配慮されています。
タバコの煙には、三大有害物質であるニコチン、タール、一酸化炭素だけでなく非常に多くの発がん性物質が含まれ、タバコを吸っている人だけでなく、その煙を望まずに吸ってしまった人にも健康被害が起こります。
妊活においては、卵子の質、精子の質に影響を及ぼすことが知られていて、喫煙者の妊活は、禁煙が第一歩といっても過言ではありません。
なかでも、タバコの煙に含まれる有害物質であるニコチンは、血管を収縮させ、血流を低下させる作用があるため、卵巣への血流も悪くなり、卵胞を発育させるFSH(卵胞刺激ホルモン)が届けられにくくなります。いくらFSHを分泌しても、卵胞が発育しないのでは意味がなくなってしまいます。
精子についても同様で、精子の数、運動精子の数が低下し、奇形精子の数が増加するという報告が多くあります。
なかには、タバコを吸っていても精液所見に問題のない人もいますが、DNAに傷を持つ精子が増えるという報告も多く、精液検査では一見問題がないように見えても、受精や着床、妊娠成立に悪影響を及ぼす可能性があります。
とくに活性酸素に弱い精子は、タバコの被害も受けやすいので注意しましょう。
卵子や精子の質の問題だけでなく、妊娠後の胎児の発育、また生まれてからは赤ちゃんの発達に影響するだけでなく、家族が健康に暮らすためにも禁煙は最重要課題です。